萬年屋六代目蔵元便り

味噌の仕込み(その4)味噌玉の熟成

2013年04月20日

蔵に並べた味噌玉を3週間ほど熟成させます。
1度目に仕込んだのはまだ寒い時期だったので、あまりカビが生えていないうちに仕込むことが出来ました(万歳!)
味噌玉についている白い泡は”あめ”と呼ばれるもので、ねっとりとしています。熟成過程で出てくるものです。

乾燥 (29)

今週は20度から25度と暑くなりましたので、カビが生えてきてしまいます。
この気候では熟成が進み、どんどん仕込みをしないと大変です。
去年、最後に仕込んだ味噌玉はこんなにかびが生えてしまいました。
こうなると洗うのが大変・・・カビが生えていない味噌玉の3〜5倍時間がかかります。

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次回は味噌玉を洗っている様子です。

味噌の仕込み (その3) 味噌玉の熟成

2013年04月19日

味噌玉を造った後、少し固まるのを待って、今回ご紹介する作業になります。

 

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味噌玉が出来上がったら、工場から隣の蔵に移動させます。3段に積み重ねた味噌玉が転げ落ちないように気を付けながら移動です。

乾燥 (1) CIMG5190 乾燥 (12)

味噌玉を切って、風通しの良いところに並べます。味噌玉を切った直後は写真のように湯気が出てきます。まだ、中はアツアツなのですよね。

仕込は重労働。汗だくの力仕事です。
萬年屋の女性陣は味噌の仕込みをあまり手伝いませんが、これは女の力では出来ない事の方が多いからです。
体育会系女子の私(見習い女将)でも、女の力ではどうにもならない作業が多く、たとえ1日できたとしても何回も続くこの作業。やはり男手でないと仕込めませんね。

”工場や土蔵は女人禁制”とか、”女が仕込むと味が変わるから”と言った方が、へえ〜と話のネタにはなるのですが・・・(笑)

味噌仕込み(その2) 味噌玉造り

2013年04月18日

大豆を一晩浸漬させると、約2倍になります。さあ、今度は1トンの大豆を蒸して、味噌玉を作ります。

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圧力釜なので、釜の蓋はねじで留めています。釜をあけるときは金棒で一つ一つねじを開けます。
すごい蒸気なんですよ。左の写真は下から見た釜の様子。

 

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釜からシャベルで大豆を掻き出し、潰して玉を造ります。これが味噌玉です。
ひと釜で180個の味噌玉を造ります。
1トンの大豆を目分量で切っていくので、180個に切れるかが腕の見せ所。
プラスマイナス5個なら良しとするそうです。

 

DSC02260 豆洗い (13)

大豆の掻き出し口は一つなので、時々釜の上から掻き出しやすいように大豆を落とします。
最後は釜の中に入って掃き出します。

味噌の仕込み(その1) まずは大豆洗いの様子を・・・

2013年04月17日

今年も味噌の仕込みが始まりました。その模様をブログに都度アップしようと思ってはいたのですが、なかなか時間が取れず、前半が終わってしまいました。

まずは大豆を洗う様子から・・・

豆洗い (26)
大豆を袋から出して、この木枠に入れます。 (写真下の黄土色のが大豆です。)

豆洗い (27)
柱の中を滑車が流れているので、少しずつくみあげ、タンクの方に移動させます。

この機械、とても単純な機械で一言で説明すると、水車が水を汲んで回っているような仕組みになっています。
ひいおじいちゃん作と言われているこの大豆洗浄機?かなりの年代ものですが、まだまだ現役です。
私はこの機械が大好きで、こんな単純なものだけど、現役で頑張ってるなぁと、撫でてあげたくなります。
動画でお見せしたかったのですが、 工場の中が反響してガラガラとすごい音なので、写真にしました。

味噌の仕込みが始まりました。

2013年04月16日

3月末から味噌の仕込みが始まりました。今年は長野県産の大豆を使っていま〜す。地産地消です。なんだかかわいいロゴですね。

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私ごとですが・・・

2013年03月26日

非常に私ごとですが、弟の結婚式が東京であり、出席してきました。
品川の教会で式を挙げ、その後、屋形船で披露宴を行いました。

東京は年十年ぶりかにこの時期に桜が満開。スカイツリーも見えて、とても楽しい結婚式でした。
お祝い事は何回出席しても、良いものですね。

桃の節句

2013年03月19日

全国的には3月3日で桃の節句をしますよね。我が家には娘と私のひな人形が2つ飾ってあります。
松本は旧暦で行うので、4月3日が桃の節句です。我が家には娘と私のひな人形が2つ飾ってあります。

ちらし寿司にはまぐり・甘酒を用意して(→甘酒は萬年屋謹製の甘酒を用意。
と言っても、おばあちゃんが商品として売っているものを拝借。500g入り 550円です)
桃の花を飾ってと・・・そろそろ準備をしたいところなのですが、
巷ではお節句用の食品は3月3日に合わせて売っているので、4月になるとはまぐりが売っていない年もありました。
DSC02042 ←娘のひな人形 DSC02044←私のひな人形

ですので、今年も3月と4月の2回やることにしました。

2回やると良いところは、
1、まず楽しい。
2、これがポイント!2月末にお雛様を出して、4月初旬まで飾れる。早く片付けないと・・・と思わなくても大丈夫です。我が家の娘も嫁に行くのが遅れることもなし!
3、ひな人形を片付けたついでに、五月人形も出してしまったりして(*^_^*) こちらでいう、ずくなしです。(面倒くさがりとか、やる気なしとかの意味)

旧暦で行事が行われる地方の皆様、ぜひ実践してください ハハハ

ありがとうございました

2013年03月16日

お礼が遅くなりましたが、新宿の催事に足をお運びくださったお客様、本当にありがとうございました。
このブログを見て、お買い物に行ってくださった方もいらっしゃり、心よりうれしく思います。

本来なら皆様にお礼のお葉書を差し上げたいところですが、住所もわからない方も多くこの場をかりて御礼申し上げます。

今月末から味噌の仕込みが始まります。
またその様子もご紹介していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願い致します。

本当に違う!!  仕込み味噌の味

2013年03月01日

さて、前回仕込み味噌の仕組み?をお話ししましたが、実際に5人の方と一緒に味噌を作り、各家庭で熟成させてみました。
昨年の6月に萬年屋の工場で皆で味噌を作って分け(その写真がないのが残念)、それを秋に持ち寄りました。

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5つの家庭で熟成させたものを それぞれ食べてみると・・・
本当に味が違う!!
熟成が早く進んでいる味噌、香り高い味噌、ヌーボーの様なキリリとした味噌。
同じ樽から分けて持ち帰ったのに、本当に全部味が違っていて、皆、驚きでした。

昔の人はこういうことがわかっていて、仕込み味噌を開発したのだと思うと、偉いな〜と改めて思いました。ぜひぜひ仕込み味噌を試してください。
予約は今からでも受付しておりますので、ご連絡下さい。(10kg 5250円) info@mannenya-nejp.check-xserver.jp

ちなみに、この時作った味噌は評判がよく、今年もこの方たちと作ろうと話がでています。自分で作った味噌、美味しいですよ。これぞまさに手前味噌です。

仕込み味噌

2013年02月25日

来月になると味噌の仕込みが始まります。
信州では「仕込み味噌」といって、仕込み済の味噌を自宅で熟成させる味噌があります。一言で言い現わすと、味噌の半製品です。

味噌は仕込んだ場所よりも、熟成させる場所で味が変わります。その性質を利用して、春に店で仕込んだ味噌をご自宅に配達し、家で熟成させる事によってそれぞれの家庭の味に変わります。

とか、偉そうなことを言っていますが、見習い女将(私)は県外出身者なので、味噌屋に嫁ぐまでは、味噌の材料は大豆から出来ていることくらいしか知らず、糀ってなあに?と言う程のお恥ずかしい知識。もちろん、味噌は買うものと思っていました。

仕込み味噌の仕組み?も昔から伝承され、萬年屋でも扱っていますが、実際には味が違うのか興味がありました。そこで、昨春に手造り味噌を作りたい人と一緒に試してみました。
その結果は・・・

次回のお楽しみ!