3月, 2019年

女将は糀職人!(まだ半人前だけど)

2019年03月25日

 

麹造りは温度管理が難しい。

米を何度も触って、温度を感じながら作業します。
熱かったら
蒸し米を入れる早さを遅くして、
ゆっくり風に当たらせて冷まし、

冷たかったら、
扇風機を止めて、
冷まし過ぎない様にします。

また、部分的に変色している米があったら
取り除きます。

米一粒に色がついていても、
品質には問題はないのですが、
見た目が悪いので。

初めは出来ませんでしたが、
慣れると宝探しみたいな感じですよ!
ようやく半人前かな

糀の仕込み

2019年03月22日

味噌の原料は・・・わかりますか?!
大豆・糀・塩・水です。

萬年屋の味噌の仕込みはまず、原料になる糀の仕込みから始まります。
糀は蒸し米に麹菌を付けて、2日間室で寝かせると、糀になります。

まず蒸し米をベルトコンベヤーに入れて
熱を冷ましながら、麹菌を米に噴霧します。

息子がやっていることは、噴霧器の中の麹菌がなくならない様に
「粉係」をしています。

作業をしながら粉を見ていると、つい忘れがちになるのですが、
粉係がいると、とても気が楽です。

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仕込み始動!

2019年03月22日

仕込が始まりました。今年は例年よりたくさん仕込むので、気合十分です。
息子に写真を撮ってもらったら、なぜか白黒・・・

どうすると白黒になるのかも分からない母ですが、
「カラーも良いけど、白黒も雰囲気があるでしょ」
という息子の意見を取り入れ、この写真を載せました。

息子と言えば、
バイオリニストの高嶋ちさ子さんが、
子供との時間を作るため、
仕事をセーブしますと発表しましたが、

誰もが子育てと仕事とバランスを取るのは、
難しいのだなと思いました。

でも、やっぱり子供が親を必要としている時期は、
私も子供と一緒にいたいと思いますね。

高嶋さんとはくらべものにはなりませんが、
私自身も仕事と子育てと手抜き家事とで、
体が2つ欲しいと思う事もあります。

でも楽しいことも悩むことも、
子宝に恵まれたからこそできる事であるので、
今の幸せを思い切り楽しんで、
子育てと仕事をしていきたいと思っています。

と、格好の良いことは言いますが、
現実はというと・・・

仕事を片付けたくて少し遅くまで事務所にいると、
ただいま〜!おなかすいた〜!と声がかかり、
「はいはい、ごめんなさい」とあわてて店を閉めて
夕食を作り始めたり、

宿題やりなさいとか、テレビ消しなさいとか、小言を言うと
子供たちに「お母さん 怒ると角が 生えてくる」とか言われます。

時には私が怒るのを我慢していると、息子に
「お母さん、深呼吸・深呼吸! すーはー、すーはー」
といさめられる日々を送っています。

もう少し、おおらかになりたいものですね。

 

幻の味噌!年に一度の仕込が始まる!

2019年03月13日

テレビ・雑誌の取材のチャンス!

年に一度のチャンス

幻の味噌の仕込み

1年に1度、約1カ月しか仕込みが出来ない
幻の味噌「味噌玉造り」という製法を用いた
味噌を製造しております。

風味としては、
とても濃厚で奥が深くチーズの香りがする
と言われる珍しい味噌です。

①第一工程 
味噌玉を造る
3/24(日)〜3/29(金)

②味噌玉を熟成させる

③第二工程 
味噌玉を砕いて糀と混ぜる
4月中旬〜下旬

時々取材のお話を頂きますが、なにせ期間限定も期間限定で、
仕込と取材のスケジュールが合わないのがほとんどです。

せっかくのお話なのにもったいないので、
ブログにアップさせていただきました。

 

 

萬年屋を語る!

2019年03月13日

今、萬年屋が考えている事・・・
ちょっと雑誌風にまとめてみました

日本最古の製法
二度仕込み

当店の味噌玉造りという製法は、
通常は1度しか熟成させない味噌を
2度熟成させて仕込む、
もっとも古い製法です。

これは手間と時間が非常にかかり、
大量生産が出来ないので、
戦後急速に姿を消した味噌です。

戦前は家庭でも仕込まれていた!

実際に60代後半〜のお客様には、
子供の頃に味噌玉で造る味噌を仕込んでいた
という話は聞きますが、
その工程を詳しく尋ねると、
“子供の手伝いだったから
細かいことは覚えていない”
という答えが100%返ってきます。
ましてや私を含め50代以下の方は
味噌玉仕込みを知りません。

それもそのはず味噌の全国シェア
約50%を占める長野県ですら、
現在は戦後にあみだされた
大量生産が出来る今の製法が主流で、
味噌玉造りは県内で小規模店舗の
5〜6件しか生産しておりません。
県内生産量の0.1%にも満たない量です。

すでに家庭での味噌玉の仕込みは
姿を消しており、
急速に日本の伝統食が
消えているという
事実と危機感もあります。

日本の食文化の一つが失われつつある今

今はみそ汁を毎日飲まない人も多く、
味噌離れは避けて通れません。
その中で、日本古来の製法を継承し
次の世代に繋いでいくことは、
正直なところ小さな味噌蔵にとり
簡単なことではありません。

しかし大手メーカーには
立ち打出来なくとも、
私どもの様な味噌蔵だからこそ
守れる味というのもあり、
またそれを理解して購入してくださる
お客様がいることを支えに、
毎年仕込みを行っています。

小さな味噌蔵だから出来る事

現実には弊店がなくなっても
世の中には全く影響はありません。
ただ多種多様な食材があるという事こそ、
日本の食文化だと思っております。
チーズでいえば
「プロセスチーズのみで
ナチュラルチーズがなくなる」
ということの様な気がします。

仕込みの様子は店のHPのブログに
詳しく載せていますので、
そちらをご覧ください。

萬年屋ってこんな味噌蔵

2019年03月13日

切り口別に整理すると、こんな味噌蔵です

 <味噌>

  • 1年に1カ月間しか仕込めない
  • 1300年前 日本最古の製造方法
  • 通常は1度熟成を2度熟成させる
  • 仕込労力が30倍!幻の味噌。
  • チーズの香りがする
  • 筑波大学と菌の研究が進む

容・康 <酵素>

  • 蔵に住み着いた生成菌
  • 味噌にある菌は腸内環境をを整える重要な善玉菌が多い
  • 一般的な信州味噌の220倍・66,000個の生成菌(酵素)数。(当社比)

 

物<家族>

  • 戦後は萬年屋も味噌玉造りをやめていたが、先代(五代目)が復活
  • 六代目(現在)が現役の味噌職人。漬物も仕込む。女将は東京出身
  • 未来の7代目=子供達(中2・小5)も2歳くらいから仕込みを手伝う
  • 子供の通った幼稚園・小学校から依頼され、毎年味噌づくりをしている

 

 <店舗>

  • 天保三年(1832)、本家の亀屋(庄屋)より分家し、萬年屋として糀屋を創業
  • 敷地内に松本城の史跡 
    捨掘り跡・夜行稲荷が残る
  • 松本城から徒歩5分
  • 松本城下で唯一残る味噌製造元