6月, 2016年

開智小学校での味噌造り

2016年06月30日

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子供達の通っている開智小学校の2年生に、味噌造り体験をしてもらいました。 前々日から先生やボランティアの保護者の方に手伝ってもらい、大豆を浸漬させ、8時間くらいかけて大豆を軟らかく煮てもらいました。味噌造りの秘訣と言えば、とにかく大豆を軟らかく煮る事。大豆を煮終えたら半分が終わったと思っても良いくらいです。

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味噌造りの前に、子供達に麹菌と糀の話をしました。ありが黒板くらいの大きさだとすると、麹菌の大きさは「点」位と話をすると、子供達はビックリ!!麹菌が付いたお米は毛(胞子)が生えてきて糀になる話をすると、感心してくれました。

実際の作業は簡単。糀をほぐし、大豆を潰し、水を足し、最後に塩を入れました。粘土遊びか砂遊びの延長線上で仕込が出来るので、子供達はとても楽しんで仕込んでくれました。

さあ、秋にはどんな味噌になるのか、楽しみですね。

運動会

2016年06月17日

週末に子供の通っている開智小学校で運動会がありました。旧開智小をバックに万国旗がはためいて、古き良き運動会の感じですよね。

徒競走・綱引き・組体操・騎馬戦と子供達は頑張っていました。

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開智小学校も娘が低学年の頃は秋に運動会をしていましたが、暑さ対策で春の運動会に代わりました。松本は2学期は8月20日頃から始まるので、秋の運動会の練習は真夏の暑い盛り。練習も後半になると疲れ切ってしまい、子供は体調を崩しやすかった事を考えると、親からみると春の運動会のほうが体力的に楽そうです。

工場見学 糀の仕込み 番外編

2016年06月07日

 前回は糀の仕込みの手順をご紹介しました。今回は糀の事について、少しご紹介。

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糀用の米は水分が少ない方が仕込やすいのです。水分が多いと蒸したときに「だま」になり、麹菌がつかない部分が出てきてしまうからです。麹菌は米1粒に麹菌1つつけば良いとされていますので、だまになるとその部分だけ糀にならず、ただの蒸米のままなのです。

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とはいっても、だまになるところは出てきてしまうのですが、手造りの良さはそこから。
麹菌がはぜ込んでいない部分があると、室蓋に入れる前にふるいにかけてほぐしたり、霧吹きで水を足しながら、麹菌をまぶしたり。室は35度の高温多湿。今回もその室の中で300kg〜400kgの米を相手に、一日力仕事をします。どうにかして良い糀を作ろうと思う職人魂です。

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1日目は60点だった糀も手間ひまをかけてやると、麹菌の胞子がモクモクとついた、良い糀が出来あがります。90点かな。

糀の仕込みをしている日は、毎晩、夫婦で反省しきり。米の浸漬時間が短かった、蒸し時間が長かった、麹菌が上手にまぶしていなかったとか、米の温度が高かった、室の温度が低かった等、反省点は毎回違います。完璧と言う事はなく、なかなか満点とはいきませんね。満点の糀が出来るように、努力している次第です。

 

工場見学 糀の仕込み

2016年06月05日

 仕込の最後は、売り糀の仕込みです。糀は温度管理が難しく、暑いと麹菌が暴れてしまうので、萬年屋では夏は糀の仕込をしません。今回は秋までの分をたくさん仕込みました。

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蒸しあがって熱々の米をベルトコンベアーに入れ、ファン(扇風機)を回し冷ましながら、麹菌をまぶし製麹器に入れます。この時、米の温度は30度〜35度位になるように、コンベアーの速度・ファンの風の強弱・米を入れる量を調節しながら、触ってみてぬるいくらいにします。これがなかなか難しい。
同じように作業をしていても、仕込む日の気温・米の水分量など、その日その日で状況が違うので、とても気を使います。

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翌日、一升桝で量り入れて、室蓋(むろぶた)に入れていきます。一升は1.5キロという決まりがあるので、糀1枚は1.5キロとなります。

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糀の出来上がり!良い糀は、縦にしてもこぼれ落ちないのです!

 

 

6月の味噌料理 豚バラのみそ照り焼き丼

2016年06月02日

今月の味噌料理をご紹介 (味噌組合のレシピより)

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工場見学 味噌の仕込み その3

2016年06月01日

味噌の仕込みの様子です。
仕込が終わってしばらく経ってしまいましたが、最後の様子をご紹介します。DSC00122

味噌玉は気温が20度くらいの時が熟成に適しています。寒すぎると熟成する前に乾燥してしまい、暑いと腐ってしまいますが、この20度位だと乾燥もしないし、腐敗もせずに熟成が進んでくれるのです。

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蔵の中の酵母・酵素をたくさん取り込んだ味噌玉を、一つ一つ手で洗いカビ臭さを取り除きます。これが、一番手間と時間がかかる作業です。

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洗った味噌玉を砕き、糀・塩・水と混ぜて秋まで熟成させます。

麹菌は20度を超えないと働かずにに眠っている状態で、反対に60度を超すと死んでしまいます。天然醸造での味噌の仕込みが春に行われるというのは、春になると麹菌が働く気温になり、夏の暑さで熟成し、秋に食べられる状態になるからです。夏の暑さを越さないと味噌にならないので、秋から冬に仕込み(寒仕込)を始めたとしても、麹菌は眠っている状態なので、食べられるようになるのには結果的には秋になるのです。先人の知恵は素晴らしいですね。