六代目女将便り
大豆からあめが出る
あめ
味噌玉にあめと言われる、泡が出てきました。
これが出てくると味噌玉が熟成した目安になります。
このあめが出るまでは、毎日心配で味噌玉の棚を見に行くんですよ、私。
ある年には、4月に入ってから雪が降り、ほとんどあめが出なかったので、
工場に目張りをしてブルーシートをかけて、ジェットヒーターで三日三晩、工場全体を温めた事もありました。
本当にお天気に左右されるのて、毎日天気予報とにらめっこしています。
味噌玉は、発酵していく上で、炭酸ガスが出て行くのですが、それがあめとなって表面に現れるのだと思います。
自然の力って不思議ですね。こういう時に悠久の時間を感じます。昔から同じようなことが起きていたんでしょうね。
並ぶ味噌玉
並ぶ味噌玉!
小さい「あめ」が見えるものも出始めてます。
このあめが出てくると、熟成が進んでいる目安になりますので、安心しますね❣️ふう😍
味噌玉のすみか
板を並べる
味噌玉を1段並べ終わると、板を渡してさらにもう1段作ります。
この板はもともとは角材なのですが、長い年月の間に、大豆から染み出す液が木肌に染み込み、こんな斑色になりました。
ここに微生物がいっぱい住んでいるんだなぁと思います。微生物の住居だと考えると面白い❣️
1本折れたら1本足す。いちどに全部は変えません。
微生物たちの家もなくなっちゃいますからね🦠🏡
味噌玉を並べる
味噌玉を並べる
半分に切った味噌玉を並べていきます。
風通しの良いように、
隣とくっつかないように、
隣に倒れないように
味噌玉さん達、自立してくださ〜い!
味噌玉が隣同士、くっつきあうと、そこからカビが生えてきますので、
なるべくスパルタで押したり潰したりして、自立させます!まるで子供みたいですね😍
味噌玉を半分に切る?!
半分に切る
味噌玉を半分に切ります。
味噌玉は1つ6キロで2升分と言いましたが、半分にすると一升分になります。
一升にすることで、後で塩水麹と合わせるときにきちんと計算ができるのです。
適当に切っていると、後での配合が無茶苦茶になるので、始めに180個に切るということが、ここで生きてくるんです❣️
切る時も、きちんとまっすぐに切らないと、立ちません。
今年主人は子供たちに、「味噌玉切るのが下手になって立たない」とダメ出しをされてました😅
子供と主人の職人話ですね❣️ちなみに私は大変なところは引退し、今は広報担当という名のカメラマンです😍こっちの方が楽ちんでいいです(イヒヒ)
個性的な味噌玉たち!!
いろんな味噌玉
180個も切っている中には、非常に個性的な味噌玉も出てきます。
★切り口がめくれ上がった味噌玉
★手の跡がしっかりついている味噌玉
★真ん中が出っ張って土偶のようになった味噌玉
★ 頭でっかちの味噌玉
いろいろあってかわいいです。
でも、美しい味噌玉が大きすぎず、小さすぎず、ちょうど良い大きさに切れている味噌玉になるそうです。
美しい味噌玉
美しい味噌玉
味噌玉は、一釜1080キロを180個に切り分けます。
180個に切り分けると、1つが6キロになります。蒸し大豆で6キロということは、1つがニ升の計算です。
目分量で切り分けるので、主人の職人気質として、誤差± 10個で良しとしているそうです。
1センチ違ってくると全部で10個ぐらいは誤差が出てくるのですが、
今年は179個に切れたり、183個の日もあったそうです。まさに職人技。
写真のような美しい味噌玉だと、ちょうど6キロ位に切れていることが多いそうです。
美しい味噌玉は大きさも美しい!
味噌玉が並んでいく様子を見ているのは、とてもワクワクします。
「ワクワクしているんじゃなくて、こっちは大変なんだけど」と主人には言われますが😅
元祖 味噌玉!!
釜の下では大豆をつぶして円筒形にします。これを「味噌玉」と昔から言います。
今ではいろいろな味噌玉がありますね。
★インスタント味噌汁の味噌玉
★味噌の仕込みの時に、樽に投げつけるための味噌玉
★味噌玉作りの味噌玉
新旧いろいろと、味噌玉があって面白いです🤭
味噌玉作りの味噌玉が一番古いと思うので、(何せ1300年前からの製法ですから!)
元祖味噌玉と言わせていただいてます😍
釜内は熱地獄です
蒸し上がった大豆を、丁寧に釜口の方へ落としていきます。
これがなかなか暑いんですよ。
「熱い」と言った方が良いです。
最後は熱のこもる釜の中に入り、下に掻き出します。
10年ほど前は私(女将)の仕事だったのですが、子供が小4位から釜の中に入りたがったので、子供達の仕事になりました。
去年は子供たちが部活で手伝えない時に、なんとまた私に順番が回ってきました。
今更辞めてくれ〜💦💦💦💦💦と思いましたが、久しぶりに入った釜の中は熱地獄。思考停止してしまいました。
今年は2人とも部活引退していたので手伝ってくれたので、ありがたかったです。
「釜出しすると、痩せるよ!」と言われましたが、遠慮しておきました😅
お母さんの年齢では過酷な労働だ❗️といい訳しながらね😅
味噌の仕込み はじまり!はじまり
仕込み
大豆を洗うから始まります。
大豆を機械の中に入れていき、主人は水を調節しながら大豆を洗っていきます。
リールにもあげましたが、凄い大きな音がする機械です。
店先からでも、大豆を洗っていると分かりますよね。
洗った大豆は、水と一緒にポンプアップして、大きな管を通りながら大釜の中に入れます。
一回分洗ったら、洗った水をいちど抜いて、新しく水を入れ直して、釜の蓋を閉めるんですよ