商品のご紹介

味噌の仕込み -仕込-

2017年06月20日

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仕込も最終段階

砕いた味噌玉を糀・塩・水と混ぜてタンクに仕込みます。

この時に大切になるのが、
味噌玉が1つ1升である事ですね。

適当な大きさに切っていると、仕込の分量がめちゃくちゃになります。
味噌玉をきった時に、誤差はあるものの、1つ1升にしておくのが
大前提になります。

10割糀だと、
味噌玉1個(1升)に対し、糀1升分
一掻き15個なので、糀は15升(15枚)

これを15枚糀の味噌と言ってます。
(室ぶたでいうと15枚糀。室ぶた1枚=1升)になります。

8割糀だと、12枚糀 15×0.8=12
6割糀だと9枚糀  15×0.6=9

わかりますか?

私、算数が苦手だったので、
嫁いだときに、15枚だの9枚だの言われ
この計算式を説明されたのですが、

暗算が出来ず
何が何だかわからずじまいで、

15枚は豊麗、
9枚は秘蔵(本店のみ販売)
と、暗記してました。。。

聞きそびれて、理解できたのは
随分と日が経ってからでした。

算数レベルなのに、情けなくなりますね・・・(苦笑)

味噌の仕込み -砕く-

2017年06月12日

味噌玉を洗い終わったら、砕きます。

 

味噌玉 砕く

写真左(青い樽の中)にあるのが、洗った味噌玉。
砕くと粒状になって出てきます(黄色の樽の中)。

この砕く機械をチョッパーと言います。

うちのチョッパーはものすごい年代もので、
かるく半世紀以上使っています。

シャフトが少し曲がっているようで、
味噌玉を入れないと、ガッシャンガッシャン音を立てるのですが、
これがなかなか壊れない代物です。

馬力もかなり強く、カチコチの味噌玉も
難なく砕いていくところが力強い!!

ダンプカーみたいな感じですね。

そして新しく買ったチョッパーの方が壊れやすく、
何故なのかメーカーの人に聞いたところ、
昔のは鉄で作った上に、単純な機械だから頑丈だそうです。

まあ、うちみたいに半世紀も使ってれば、
メーカーも上がったりですよね。
ある程度壊れてくれないと、次に繋がらない(笑)

話がだいぶそれてしまいました。すみません。

 教訓:
昔の機械は大切に使いましょう!!

味噌の仕込み -味噌玉洗い-

2017年06月11日

熟成した味噌玉を今度は洗います。

味噌玉を洗う

 

3週間近く熟成させた味噌玉は、カチカチに固まっているので、
タンクに水を張り、その中でふやかします。

それを今度は写真の様に一つ一つ洗っていきます。

何故洗うかって・・・
そのまま仕込むと、表面のかびも一緒に仕込んでしまい、
かび臭くなるからです。

味噌屋によってはカビごと仕込み、それも含めて
味噌の味としているお店もありますが、
萬年屋は一つ一つ洗ってから仕込みます。

味噌玉 洗い1度目   味噌玉 洗い2度目

タンクから1つとって、
たわしでこすって、きれいな水で洗って、

また、1つとって、
たわしでこすって、きれいな水で洗って・・・

ひたすら味噌玉を洗います。
単純作業で、毎日これを繰り返すんですよ。

味噌の仕込み -熟成中-

2017年06月10日

味噌玉が熟成されると、「あめ」と呼ばれる泡が出てきます。

味噌玉 熟成中

味噌玉 熟成中

シーンとしたところで、耳を澄ませると、本当にプチプチと音を立てながら、
あめが出てくるのです。

ただ、煮て潰しただけの大豆が、熟成する時には、
音を立てて美味しく成長しているのが、わかります。

食べ物って神秘ですよね。

ちょっと見た目には、グロテスクですが。
これを食べようと思った昔の人の勇気に乾杯です!

あめとはいえ、全く甘くなく、
熟成と腐敗の真ん中の様な味です。

決して美味しいものではありません。
何故あめというのでしょうかね(笑)

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熟成すると あめ が出てきます

味噌の仕込み -なぜ味噌玉にするの?!-

2017年05月20日

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味噌玉にするのはなぜ?!

前回、大切な事を書き忘れていました。

通常、味噌は、大豆を煮たところに、麹・塩・水を混ぜてその場で仕込みます。

それが煮大豆を潰して玉状にした後は、塩や麹は混ぜずに、
玉状にして熟成させることで、

嫌塩性の菌・酵母・酵素というものが、中に取り込まれるからです。

その数普通の味噌の200倍とも言われています。

塩は元々、殺菌作用がありますよね。
塩を入れない事で、菌や酵母などが大豆に入り込むのです。

また、味噌玉にするのには、春しか仕込みが出来ないのも
大きな特徴です。

GWが過ぎ、初夏を過ぎると味噌玉は熟成する前に腐ってしまいます。
(塩も何も入っていない、ただの潰した大豆の塊ですので!)

また、秋〜冬に仕込むと熟成する前に乾燥してしまい、
堅い大豆の塊のままなのです。

春の気候は腐敗もせず、乾燥もしないで、熟成が進んでいく・・・
味噌玉にするには春の仕込みなのですね。

春に仕込み、夏の暑さを越すと、秋に味噌になる。
気候に合わせて仕込む、天然醸造の造り方です。

そもそも、味噌玉造りというのは、飛鳥時代(奈良時代以前)の作り方です。
先人の知恵が詰まっているのだなぁと思います。

昔の人は科学的な事は分かっていないのに、
感覚で造っていたのか、失敗を重ねながら造ったのか、

はたまた偶然か重なって、こういう仕込み方法が生まれたのか。
歴史があると言う事は、それだけですごい事ですね。

味噌の仕込み -味噌玉並べ-

2017年05月19日

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味噌玉を棚に並べて熟成させます。
7個×9列 風通しの良い様に、隙間を作って並べていきます。

4段目にもなると、天井に頭が付くくらい高い所まで並べる様になります。

子供ですら、左の写真の状態・・・。

大人は4段目に乗っていると、途中で必ず頭を打って
目から★星が飛び出るほど、痛い思いをするんですよ。

なるべくなら、4段目は安定もいまいちだし、
大人は避けたいところなのですが、

 子供は4段目に乗りたくって仕方ない。
なんとかは高い所が好きとも申しますので、
その系統なんでしょう、我が家は(笑)

味噌屋をやるには学力いらぬ、味噌を造る体力あれば良い
                      by 母

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二人で争って4段目。
これじゃあ、アルバイト料10分10円は割に合わないかな。
大人の仕事を奪ってまで並べていました。

あとで何か別のご褒美をあげましょう〜。と、そのころ考えてました。

味噌の仕込  -アルバイト料-

2017年04月04日

味噌の仕込みは男衆の仕事と書きましたが、
子供はまた別物みたいで、仕込大好きです。

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仕込が好きになるように育てた甲斐あって(うそうそ)
単に仕込が好きな子供達で、
親の私が楽をしています。(^O^)

あんなに疲れる仕事を、毎日よく手伝うなぁと、
我が子ながらに感心します。

ちなみに、子供にもアルバイト代も払います!10分10円。

 

最低賃金以下、しかも児童労働 (笑)
いえいえ、家のお手伝いです。

 

以前は1回10円で、
10分であろうと2時間であろうと、10円でしたが、
賃上げ交渉に合い、
10分10円に値上がりしました。

 

かわいい賃上げ交渉です。

 

高校生からはきちんとしたアルバイトとして雇ってあげると
今から約束はしてあるんですよ。

 

味噌の仕込み - 大釜 -

2017年04月03日

仕込が好きな子供達。
毎年、手伝えることが増えています。

今年は釜の蓋をすることが出来るようになりました。

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圧力釜のねじを1つ1つ手で締めていきます。

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それを金棒で締めます。

1人だと大人が手伝わないとだめですが、
2人の力を合わせると、大人以上の力が出るので、
大人は黙ってみてれば大丈夫!

初めは同じ方向に引いていましたが、
引く人と押す人に分かれてやると、よく締まる!!

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この仕事をいつもは朝5時に起きて、
主人が一人でやっていましたが、

夕飯の時にひょんなことから、

釜の蓋を締めてみる?との話になり、
やってみたところ、二人で出来ることがわかりました。

今年からは主人の仕事が一つ楽になりました。

 

味噌の仕込み -味噌玉-

2017年03月31日

三月の連休より味噌の仕込みが始まりました。

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毎年のことながら、この時期は忙しくもあり緊張感のある時期です。
なにせ、一年分の味噌を仕込むのですから・・・!

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蒸した大豆を潰して円柱状にします。これが「味噌玉」です。

 基本的に味噌の仕込みは男衆の仕事なので、女将の私は特にやることは決まっていません。
よく聞かれるのですが、仕込は女人禁制ではなく力仕事なので女では務まらない事が多いのです。

たとえ、一釜は大豆の掻き出しが出来たとしても、
何日も続くとなると、私では無理ですね。

 

糀のしこみ

2017年02月24日

今週は、糀の仕込みをしました。

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今回は室に入れてから一度、天地返しをしてみました。

室の途中に空気を混ぜると、温度が下がる危険もあり、
今まではそんなことをしたことがなかったのですが、
良い糀を作ろうと、主人が考えて挑戦してみました。

昨日、ドキドキしながら室だししてみると、
とても出来の良い糀が出来上がっていました!

やった〜!!という感じです。(^O^)

下の写真の様に、麹菌がもくもくしていて、
縦にしてもこぼれないのが良い糀です。

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主人と二人で作る糀。これで4年目位になります。
義父と主人がメインで、私はお手伝いという感じでしたが、
今ではいっぱしの糀職人気取りです!

最近は甘酒が静かなブームらしく、
自分で甘酒を作る方、
当店で作った甘酒を買って行かれる方、
地方発送でお取り寄せされる方等、

糀が一年を通して個人のお客様にお買い求めいただきました。
ありがとうございます。