長野県味噌組合から味噌の生産量と店舗数の資料がきました。信州の味噌蔵は県内で約100社。その100社で全国の50%近くを生産していますが、 その中でも13社で98%以上を占めています。 詳しく見ると上位3社 82.7%準大手10社 15.5%小規模83社 1.8%(当然、萬年屋はここ!) この小規模1.8%、83社の中でも、味噌玉造り(2回熟成)をしている味噌は長野県内でも7〜8社しかありません。実に1割以下。長野県全体で見ても0.1%に満たない生産量です。 それを全国レベルで考えると、ほとんど流通していないのがわかると思います。戦前は家庭で仕込んでいた味噌であり、今の60代以上の方は子供のころに手伝っていたという話をよく聞きます。元々の味噌の形・味が、こんなにも姿を消しつつあるとは、改めて衝撃でした。ここで、味噌玉で造っている=2回熟成の味噌という意義を考えると、 なくなりつつある日本の食文化の一端を守っているという事でしょうか。味噌屋だけに、手前味噌ですみません(笑)。幻の味噌とはキャッチフレーズで使っていましたが、実際の数字を見ると、決して嘘ではないですね。ちなみに生産量が500トン以上というと・・・萬年屋の仕込みでは、ざっくり計算すると大豆が一釜0.5トン・それに糀と塩と水を足すと、0.5トンの大豆から約1.5トン〜2トン弱の味噌が出来ます。一釜で出来上がりが2トンの味噌と考えても、250釜仕込んでやっと500トンです。萬年屋の仕込みは手作業で仕込むため、毎年10釜以下で、500トンでも考えられないのに、大手メーカーの10,000トンなんてとんでもない量ですよね。生産量では太刀打ち出来ないので、独自路線で味噌屋を続けています(笑)