味噌の仕込みの様子です。仕込が終わってしばらく経ってしまいましたが、最後の様子をご紹介します。 味噌玉は気温が20度くらいの時が熟成に適しています。寒すぎると熟成する前に乾燥してしまい、暑いと腐ってしまいますが、この20度位だと乾燥もしないし、腐敗もせずに熟成が進んでくれるのです。 蔵の中の酵母・酵素をたくさん取り込んだ味噌玉を、一つ一つ手で洗いカビ臭さを取り除きます。これが、一番手間と時間がかかる作業です。 洗った味噌玉を砕き、糀・塩・水と混ぜて秋まで熟成させます。 麹菌は20度を超えないと働かずにに眠っている状態で、反対に60度を超すと死んでしまいます。天然醸造での味噌の仕込みが春に行われるというのは、春になると麹菌が働く気温になり、夏の暑さで熟成し、秋に食べられる状態になるからです。夏の暑さを越さないと味噌にならないので、秋から冬に仕込み(寒仕込)を始めたとしても、麹菌は眠っている状態なので、食べられるようになるのには結果的には秋になるのです。先人の知恵は素晴らしいですね。