「松本城氷彫フェス」30回目です。 多くの観客が見守った氷彫制作の実演 厳冬の時季に松本市で開く「国宝松本城氷彫フェスティバル」が23日、松本城公園を主会場に2日間の日程で始まった。市などでつくる実行委員会が開き、30回目。節目を盛り上げるかのように冷え込んだ初日は氷彫制作の実演などがあり、大勢の親子連れらでにぎわった。メーンの催しで県内外の16チームが出場する全国氷彫コンクールの作品制作は夕方に始まった。 実演は、コンクール出場者の1人で札幌市の会社員森藤(もりとう)真介さん(30)が高さ約1メートル、重さ135キロの氷柱をチェーンソーなどで削り、20分ほどで向き合うペンギンの親子を造った。 松本市が姉妹都市提携するスイス・グリンデルワルト村の男性2人が山々やスイスと日本の国旗を彫った氷像など6体も、松本城大手門枡形跡広場に初めて並べた。松本駅の東西自由通路には、これまでのフェスを写真や解説で振り返る展示も設けた。 松本城公園にある長さ15メートルほどの氷の滑り台や鍋の振る舞いも大にぎわいだった。1987(昭和62)年の初回から出場者や実行委員として関わる調理師で長野氷彫倶楽部会長の野田真一さん(53)=松本市=は「冬の催しとしてさらに定着するよう続けたい」と話した。24日午前10時、コンクールの審査がある。 (1月24日 信濃毎日新聞より)