味噌玉の仕込み 4 <酪酸菌入り味噌>

2018年08月02日

酪酸菌入り味噌

萬年屋の味噌玉造りの味噌は、今話題の酪酸菌が入っています。
未来世紀ジパングの取材のカギになったのも、
酪酸菌入りの味噌だからという事もあります。

萬年屋の味噌蔵にたくさんの菌が住み着いていて、
その中の一つが酪酸菌です。

味噌に酪酸菌が入っているというのは非常に珍しく、
お客様には
「チーズの様な風味がする」

といわれることも多いです。

現在の一般的な信州味噌は、
大豆を煮たら同時に塩・糀・水を入れて熟成させますが、
味噌玉にするという事は、
塩を入れないで大豆だけで熟成させ、その後で塩を入れるので、
酵素が爆発的に増えるのです。

ちなみに生成菌の数は
味噌玉にしない「天醸」は1mgあたり300
味噌玉にすると66,000です。

全く同じ原料を使って仕込んでも、この菌数の違いが味の違いになります。

何度も書いていて、耳にタコが出来ましたか?!
あ、読んでいるので目にタコかしら(笑)

話を元に戻して・・・

塩を入れるという事は、
塩は殺菌作用があるので、
塩よりも強い菌(酵素)しか繁殖しないのですが、

味噌玉にして大豆だけで熟成させるので
酵素がたくさん含まれるようになるのです。

ある意味、塩ってすごい消毒作用がありますよね。

いつ頃、酪酸菌が萬年屋の蔵に住み着いたのかは
わかりませんが、

萬年屋でも味噌玉にしない
「天醸」には酪酸臭はしないので、
酪酸菌は塩には弱いという事でしょうか。

やはり大豆だけで熟成させるというのが、
酪酸菌入り味噌が出来るカギですね。

私もなぜ今酪酸菌が注目されているのか、
「腸内細菌として良い菌だ」
という程度しか知らなかったので、
簡単に調べてみました。

結果は次回のブログをご覧ください。

 酪酸菌入り味噌

酪酸菌ほかいろいろな酵素が繁殖中の味噌玉(煮大豆)です。
プチプチ音を立てているときに、
酵素が産まれているんですね〜。なんか神秘的!