商品のご紹介
糀の重さ
当店では糀を売っています。糀の作り方は以前にこのブログでも紹介しましたが、簡単に言うと次の通りです。
糀はどうやって作るかというと、米を蒸してそれに麹菌を付け室で寝かします。
それを一升桝で量って室ぶたと言われる製麹器に入れて、糀ができます。
糀は量り売りいたしますが、「米一升(10合)は1.5kg」という決まりがあります。
もともと、1升という「かさ」を重さに換算するのですから、多少は誤差が出ます。
実際にお米を1合量ってみますと、夏のお米は1合が146g、新米は158gでした。
お米自体の水分が違うので、浸漬時間を調節しましても、多少のぶれが出ます。
昔は、糀は一枚ずつ買っていかれたので問題はなかったのですが、現代の量り売りには難しいところがあります。
萬年屋では、伝統を引き継ぎ、手仕事で1升桝で量って糀を作っておりますので、同じ1kgでも重さが違う事も起きてきます。
もし、糀をお求めになって、ご不満やご不明な事がありましたら、ご連絡下さい。
たくあん作り
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。
遅くなりましたが、昨年、アップしようと思っていた、たくあん用の地大根を干す様子です。
11月になると信州では、地大根または堅大根という、普通の大根の半分くらいの大きさの大根が出回ります。それをこのように天日干しにしてから、糠・柿の皮・茄子の葉に漬けたものが、たくあん漬けになります。地元のお客様に愛される昔ながらのたくあんです。今ではなかなか売っていなくて、とても美味しいと言って下さる方も多いですよ。
一本一本を互い違いに「井桁」に組んで干していきます。五代目に七代目が教わりながら?の共同作業です。ぼく、ちょっとお腹空いたから、おやつ食べてます。
子供たちはこの大根干しのお手伝いは大好きで、娘は友達と約束もせずに、学校から帰ってきました。
単純作業ですが、積み木みたいで楽しいのでしょうかね。
糀の仕込み
秋になってから初めて糀を仕込みました。一度に仕込む量は300kg。
米を大きな釜で蒸し、製麹器(300kgの米が入るタンク)に入れて蒸上がった米に麹菌を混ぜます。
上の写真は釜から製麹器に移しているところ。この米に麹菌を混ぜます。
麹菌は60度以上になると死滅してしまうので、米を40度位になるように、ファン(扇風機みたいなもの)で冷ましながら麹菌を混ぜていきます。
何年もやっていると、触っただけで大体の温度がわかるようになるんですよね。職人技です。私はまだまだですが・・・。
一日、室に入れて発酵させ糀にします。
翌朝、300kgの米(糀)を一升桝で一つ一つ量りながら、室ぶた(木枠)に移し替えます。
昼に室ぶたに入った糀に「うね」をつけ、ふたをして更にもう一晩。「うね」を付けるのは、発酵した糀に空気を混ぜてやることで、糀がおいしくできるからだそうです。
上の写真は室ぶたにふたをしたところ。
実はこの室の温度は30度でとても蒸し暑く、この暑い中での作業が続きます。写真もレンズが曇ってしまってなかなか上手に撮れません。
糀の出来上がり!!翌朝、ふたを一枚ずつはずし、並べたところです。
ひとつひとつ手作業で行い、なかなかの重労働です。私も少しは手伝いますが、くたくたになりますね。
でも、おかげさまで大量生産している糀とは全然違い、萬年屋の糀は美味しいと評判でわざわざ遠くから取り寄せてくださるお客様もいるんですよ。それが励みですね。
1kg 900円で販売しておりますので、ぜひお買い求めください。
HPには載せておりませんので、お電話またはinfo@mannenya.ne.jp までご連絡ください。
本うり粕漬 出来ました!
お盆に仕込んだ本うり粕漬けが食べごろになりました!!今年は夏の前半に雨が降らなかったので、瓜がなかなか市場に出回らず、お盆になってようやく手に入りました。こんな遅くに仕込むのは私が結婚してから初めてで、いつもは8月初めには入荷するのですが・・・。お天道さま次第ですね。
本瓜は端のへたを取り半分に切って、一つ一つ種を取り出します。毎日続く単純作業。音楽でも聴きながら・・・いえいえ、瓜に音楽を聴かせながら漬けこみました。種を取ったものを塩漬けにした後、粕に2度漬けます。漬けかえることにより、味に深みが増します。ちなみに瓜に聞かせていた音楽は?!ジャズにロック、夏はサザン・・・。ウキウキ・ノリノリのお漬物に仕上がりますよ。これはうそ。
今、一番味に勢いのあるお漬物、本うり粕漬。ご飯のおかずにも、酒の肴にも、旬の味をぜひお試しください!! 私は松本城をバックに月見で一杯といきたいですね。
味噌玉の仕込み 最終章
仕込みもようやく最終過程になりました。
⑦ カビの生えた味噌玉を水に入れて柔らかくしてから洗います。
⑧ 一つ一つ丁寧にたわしで洗い、味噌玉の溝(割れ目)にあるかびは、ヘラでかき出します。
この作業は、立ち仕事で、水も使い、力を入れて洗うので、仕込みの中でも大変な仕事です。
⑨ 洗った味噌玉はきれいな水で洗い流し、機械で砕きます。
砕いた味噌玉に、糀(こうじ)・塩・水を加えて混ぜて、
秋まで温度変化の少ない土蔵で熟成させると完了です。
(下の写真は糀を入れているところです。)
以上が味噌玉造り味噌の仕込み方です。3月から仕込が始まり、ようやく終わります。
秋には美味しい味噌になっていますので、楽しみにしてくださいね。
最後に、味噌玉造り味噌と普通の信州味噌の違いは製造法の違いです。
普通の味噌は煮大豆にすぐ糀・塩・水を混ぜるので、製造工程は①→②→⑨のみで、
仕込みも1日で終わります。
何日も手間ひまかけて造るのが味噌玉造りなんですよ。
味噌玉の今 その2
これは4/8に仕込んだ味噌玉です。
前回のと比べると、表面にカビが生えています。
カビの生え方は、味噌玉にした後の気候が作用します。
前回に比べ1週間遅いので気温が高くなっているのと、
乾かす場所にもよってカビの生え方がこんなにも違うのです。
これは、洗うのが大変 (-_-;)ふう・・・
このまま仕込むとかび臭くなるので、
水に漬けて柔らかくし、一つ一つ手で洗ってから
仕込みます。
その様子は次回にアップしますね。
味噌玉の今
⑥ 3/30に仕込んだ味噌玉が、
乾燥してこんな状態になっています。
底に少しだけカビが生えていますが、
今年は仕込みの時期から寒かったので、
ほとんどカビが生えずに、きれいな味噌玉です。
3週間ほど経つので、この味噌玉を洗って砕いて仕込む頃です。
味噌玉の仕込み =続き=
仕込みの様子の続きです。
④ 工場の機械がある場所から、
味噌玉を蔵の中の風通しの良い場所に移し、半分に切ります。
⑤ 切った味噌玉を順番に並べていきます。
下の写真は2段目を並べています。
竹のササラの下にもう一段あるのが見えますでしょうか?!
こうして4段まで並べると、一旦終了。
これを3週間ほど熟成させます。
塩を入れずに大豆のみで熟成させることで、嫌塩性の菌が大豆に付着し、
芳醇な香りと味の味噌が出来るのです。
次の仕込みの様子は・・・
この味噌玉を洗い、砕いて、水と塩を混ぜて仕込む様子です。
味噌玉の乾き具合をみて作業に入りますので、
いつになるのかはお天気次第ですね。
月末くらいかな?!