工場見学 糀の仕込み 番外編

2016年06月07日

 前回は糀の仕込みの手順をご紹介しました。今回は糀の事について、少しご紹介。

DSC_4445_2
糀用の米は水分が少ない方が仕込やすいのです。水分が多いと蒸したときに「だま」になり、麹菌がつかない部分が出てきてしまうからです。麹菌は米1粒に麹菌1つつけば良いとされていますので、だまになるとその部分だけ糀にならず、ただの蒸米のままなのです。

DSC01519

 

とはいっても、だまになるところは出てきてしまうのですが、手造りの良さはそこから。
麹菌がはぜ込んでいない部分があると、室蓋に入れる前にふるいにかけてほぐしたり、霧吹きで水を足しながら、麹菌をまぶしたり。室は35度の高温多湿。今回もその室の中で300kg〜400kgの米を相手に、一日力仕事をします。どうにかして良い糀を作ろうと思う職人魂です。

 DSC03892

1日目は60点だった糀も手間ひまをかけてやると、麹菌の胞子がモクモクとついた、良い糀が出来あがります。90点かな。

糀の仕込みをしている日は、毎晩、夫婦で反省しきり。米の浸漬時間が短かった、蒸し時間が長かった、麹菌が上手にまぶしていなかったとか、米の温度が高かった、室の温度が低かった等、反省点は毎回違います。完璧と言う事はなく、なかなか満点とはいきませんね。満点の糀が出来るように、努力している次第です。